2007年10月22日月曜日

続々・ある秋の1日

去年のクリスマス、お父さんお手製のオリーブの味に感動した私たち。
今年の収穫にはぜひ連れて行ってね、とお願いしていたのに
金曜日にJuan-Jo は Manu と2人でフライング。。

その話をしたら 「まだ終わってないから、この後行こう」ということになり、
お腹いっぱいで重い身体を引きずりながらFincaへ。

到着すると、収穫後の畑を集団で歩く、狩で追う獲物だという珍しい鳥と遭遇。
写真を撮りたかったけど、臆病ですぐに遠くへ行ってしまいました。
狩りでとりすぎて、もう数が少ないんだとか。 (だから珍しい。。)

久々のFinca。
オリーブの木はちゃんと撮りました(笑)
たわわに実ったオリーブが見えますか?













見るとまだまだ小さいのが多い模様。
一番いいのはある程度丸く太り、かつ軽く熟して少し黒味がかっているもの。
黒っぽくなれるかどうかは日当たりも関係するようなので、
大きければ緑色でもとることに。
オリーブの木は5本あり、そのうち2本で収穫したというので
残りの3本で収穫。

葉っぱも喰われていないし、
オリーブって虫つかないのかなーと思って油断していたら、
熟した実でアオムシさんがお食事中のところに遭遇~。。
そりゃ人間が美味しいと食べるものは、虫にだって美味しいよね。

Fincaには脚立がないので、高いところの実が取れません。
不用意に枝を引っ張ると折れるし。
木の天辺の方の実は、後で鳥が食べに来るそうです。
じゃ、それは鳥さんに残してあげて、とポチポチと実をとり・・・。

気がつけばバケツに 半分ちょっとほどの収穫!





















まだまだ小さい実が残っているので、来週までに実に太ってもらい、
また取りに来ようということになりました。

取れた実は水(井戸水)に漬けます。











左は金曜日に収穫したもの、右が今日の収穫。
たった2日とはいえ、赤いバケツの方は水を含んで太っているのがわかりますか?

この水は何度も替えて20日ほど漬けるそうです。

今後の作業も楽しみなオリーブ。
オリーブの経過はその都度ここにアップする予定です♪

作業が終わる頃、日が暮れました。
せっかく来たんだからとついでの収穫もご紹介。
小さな青リンゴ、イチジク、パセリに薔薇。











全部無農薬。
というか、放ったらかし農法(笑)

なりは小さいけど、新鮮で美味しいです。














というわけで、楽しい秋の日はおしまい。
久々にものすごく楽しんだ1日でした。

皆さんも風邪に気をつけて秋を満喫してください。

続・ある秋の1日

Aranjuez から電車に乗って1時間。
アルカラに帰ってきました。
今日はおとうさんのJuan-Joséがお昼ごはんに Cocido を作ってくれるのデス♪

スペインと言うとパエリアが超有名だけど、
実際には地方色豊かなお料理が色々あります。
おとうさんがつくってくれるコシードはマドリッドの代表的な地方料理。
Cocido の意味は「煮込み」。
何でも煮込めばコシードなってしまうので、
名物地方料理のコシードは「Cocido Madrileño(コシード・マドリレーニョ)」
という名前になって区別されるみたいです。

さてさて、アパートの入り口を入るともういい香りがしています、♪
しかし家に入ってみるとまだ煮込んでいる最中、「もう少し時間がかかるよ~」とのこと。
なんだ、早く来いっていうから頑張って急いで帰って来たんだけどなー。。

じゃ、その間に材料の説明。
ジャガイモ、人参、ヒヨコマメに鶏肉や牛肉の塊り、チョリソー、モルシージャ、
肉の脂身(これも塊り)も入れて時間をかけてグツグツ煮ます。
キャベツはに混んでいるうちに溶けてくるので別にゆでて、ゆで汁を使います。
ゆでたキャベツはフライパンでニンニクといためて、後ほど一緒にテーブルへ。

お父さんは前日から煮込んでいた模様。
野菜も豆も煮溶けてはダメ、
でも各材料からしっかり出汁を引き出し、味をしみこませるという技が必要です。

完成を待ちきれない若者(=旦那)は自主的におつまみを用意。











黄色いお皿に乗っているのは
Queso Manchego(ラ・マンチャ地方のチーズ)、Lomo、Chorizo、Salchichchón。
上記のお肉達はなんと、Iberico de Bellota の表示付き!

Iberico de Bellota の豚さん(イベリコ豚)は、
どんぐりを食べて育つ特別な豚さんです。
特有のお肉の香りが普通のものよりやわらかく、お肉が甘いです。
その辺のスーパーで売ってる怪しいものでないものに
初めてお目にかかりました~。
これらは夏休みに行った Villa Mayor で買えるんだそうです。

白い器は皆が手を伸ばしたのでちょっとになっちゃったオリーブ。
おとうさんのお友達、アントニオさんのお手製です。
このオリーブ、丸っこくなく細長くて三日月みたいな形をしています。
ちょっと苦味(しぶみ?)があって、私にはちょっと食べにくい味。。

写真を撮ったり、おしゃべりしたり、サラダを用意したり、
この夏生まれたお姉さんの子供、アルバちゃんをあやしたりするうちに煮込み完了!
煮込み終わったら具と煮汁を分け、煮汁でスープを作ります。


出汁を取り分けているの図。
スープを作るのは
おかあさんの Mari-Carmen の仕事。
味の調整と表面の脂を除去します。




脂を取り除く前のスープ。
チョリソー色の部分は全部脂。。

この脂を取り除くことで
コレステロールも低下?(笑)
クドさがぬけて飲みやすくなります。
3cmくらいのスパゲティみたいなパスタを
たくさん入れて出来上がり。


こちらは具のほう。
写真にある黒いのがモルシージャ、
赤いのがチョリソーです。

お肉はお肉だけお皿に出し、
残りの野菜とお豆は
お鍋のままテーブルへ。


いっただっきま~す♪
朝の散策ですっかり冷え、お腹も空いてすっかり食べるのに夢中になった私は
テーブルの写真をすっかり撮り忘れました。。。

スープは熱々♪
具のほうは、ニンニク+スパイス+ハーブをすりつぶしたものに
スープを加えて作ったソースをかけていただきます。

4人でご馳走をほおばりつつ、ここで午後のプランが浮上。
まだまだおわらない秋の1日です!

2007年10月21日日曜日

ある秋の1日

すっかり秋になり、朝晩グンと冷えるようになって来ました。
冬至に向かってだんだん昼間の時間が減って来るのは当然ですが、
こちらは朝、8時にならないと夜が明けなくなってきました~~。

さて、今日は朝からどこかへ散歩に出たいという私のリクエストにより
Aranjuez へ行ってきました。
マドリッドのアトーチャ駅から電車で約40分ほどのところにある
Carlos III という王様の夏の宮殿だったところです。
素敵な宮殿と、もはやお庭とは言えないくらいの規模のJardin(庭)があります。

というわけで、日曜日だというのに早起き。。
前日頑張って早寝した私はチャキッと起き、
夜中遅くまでパソコンで遊んでいた旦那は何とか起床(笑)

8時過ぎに家を出てみると空気の冷たいこと。。
この寒い中ホームで電車待つの嫌だなぁと思っていたらいい具合に待たずに到着。
アトーチャ駅で乗り換えて1時間ちょっと、空がすっかり曇ってしまいました。
そして駅の外にある温度計の知らせは「10℃」。
寒っっ~~!

そりゃそれなりに暖かい格好してきたけど、どおりで耳が痛いわけだ。。
とりあえず街の真ん中に出て何か暖かいものを飲もうと、さっそく移動。

一番最初に見つけたBarでカフェ・コン・レチェを飲み、(←これがひどいBarだった)
地図をもらいに Información へ。

これがオフィスのあるところ。
Carretera de Andalucia
というところにあるのだけれど、
普通ある目立つ看板もなく
ドアも曇りガラスで、見つけるのも一苦労。。

でも入ってみたら
中にいたお兄さんは結構いい人でした。
見どころが色々ありそうなのに
残念ながら午前中で帰ると言ったら
「じゃ、宮殿とJardín de la Isla を見るといいよ」と
プランを考えてくれました。

では早速、ということでまずは宮殿に向かいました。
豪華な噴水のある宮殿の前庭を進むと、タホ川を利用したお堀が出てきました。

水鳥がいっぱい。

スペインは基本的に乾いた大地だけど、
ちょっとでも水があると
北部の緑豊かな地域でなくとも
水鳥がたくさん集まります。





お堀が周辺が素敵だったので
宮殿に入るのをやめて
Jardín de la Isla を散策してみることにしました。








夏の宮殿というだけあっていたるところに噴水が配してありました。
特に涼しげだったのが、宮殿の脇にあったこの景色。













とんでもなく暑い夏のために作られた Aranjuez の宮殿。
すばらしく涼やかな風景も、さすがにこの陽気だと寒いばかり(笑)

その後は背の高い木に囲まれた迷路のようなお庭をテクテク、
気持ちよさに任せて当てもなく歩いてみました。

途中、大きな鳥かごに飼われている小~っちゃな鳥を見つけたり、
耳の先がポワポワになっている野生リスに出合ったり。
警備員さんはもっと他にも色々いるのだと言っていましたが、
私たちは他の動物には出会えませんでした。

楽しんでいるうちに公園の端っこに来てしまいました。
そばにいた警備員さんに道を聞いて、宮殿方向へまたテクテクと。
紅葉こそしてなかったけれど、
乾いた落ち葉をシャリシャリ踏んで気持ちのいい森林浴になりました。

すっかり目的が達成されてしまい、
もう1つインフォメーションで薦められた宮殿にいっては見たものの
入り口の行列を見てすっかり戦意喪失(笑)
宮殿は次回にしよう、ということにして
インフォメーションの近くで見た Cervecería で一服。

小さいけど安くて美味しい Bocatillo を何十種類もおいていて、
選ぶのに一苦労(笑)
パンも白いものかブラウンのものか選べ、ちゃんと焼いてくれました。
写真撮るのも、店名見るのも忘れましたが、Calle de San Antonio にあります。


さて、帰る頃になってすっかり晴れてきました。
何だよ今頃~。。

これは帰りがけにとった写真。
宮殿から駅までの道のりも緑豊か。

次回ここを訪れるのは春の予定。
その時期に特別な観光列車に乗れるので、
それを狙っています。


おやつで暖まった私たちは、一路アルカラへとんぼ返り。
今日はお昼に約束があるんです♪

2007年10月7日日曜日

Semana Cervantina 2

前回の続き。
Calle Mayorを歩いていると、どこからともなく音楽が聞こえてきました。



と、思いきや現れたのがこのお方。。
毎年来ているようで有名みたいです。

すごくおとなしくて
美しいヘビさんでした。






続いてこんな方々も。

色々なところを練り歩いて、
メルカードの隅々まで
お客さんを行き渡らせるお役目のようです。






アルカラってこんなに人が住んでるの?って思うくらいの人出(笑)
ものすごい人数があっちゃこっちゃ好きなように歩いているので、
もうぐちゃぐちゃです。まともに歩けません(笑)

この中世を模したメルカードのことを
ここアルカラでは「Mercado del Quijote」といいますが、
1年中全国の街を巡回して中世風のお店を供しています。

セルバンテス広場に着く頃になったら
あまりの人手の多さにヒトあたりして、旦那が疲れてきました。。
そのセルバンテス広場の様子↓


やっぱりとんでもなく混んでいます(笑)

私はもう少し散策したいけど
旦那がもたなそうだ。。






この写真の白いテントの奥に
ドンキホーテが立ってるの、見えますか?

このお祭りのためだけに
毎年この時期登場、
祭りが終わると撤去されるそうです。





旦那がごねるので、しぶしぶ帰ることに。
帰り道、のどが渇いたので
先週から気になっていた出店のBarに寄ることにしました。

何が気になっていたかって、すごい準備の仕方だったんです。
小さなお兄さんが大きなビール樽を何個もカートに乗せ、何度も往復。。
そして広場の真ん中では大規模に炭を広げて火を作っていたんです。

その「火」の成果を、今日はしっかり見てきました!


見てください、このお肉。。。

そばにいるのはお肉を焼く係の
お兄さんです。





肉、肉、肉、肉、肉。

圧巻です。。






この写真だけでもすごい量ですが、クララを飲んでいる間見ていたら
さらにじゃんじゃん用意してました。

お肉の横では茹でダコ~。

ガリシア風にして
一緒に煮たおジャガとともに
パプリカをふって供されます。

美味しいですよ~。。



ほんとにこんなに食いきれるのか?と思ったりしますが、
(例えばお客さん来なかったらどーすんの??とか、笑)
夜の人出でぜ~んぶ片付くみたいです♪
ここではワインボトルもケースをガンガン開けて何十本と用意してました。

いいですねぇ~、お祭りです♪♪

ブログ上では食ものネタばかりですが(汗)、、
ちゃんと文化的なことも色々企画されています。
金曜の夜にはミュージアムのパティオ(中庭)で無料でクラシックコンサートが開かれ、
モーツアルトを聞いてきました。
他にもセルバンテスや中世にまつわる企画が色々あるようです。
食欲もだけど、芸術の秋ですから。。

念のため!(笑)

Semana Cervantina

10月になり、すっかり秋になりました。
先週はしとしとと雨が降り、空気もひんやり。

1日から14日まで、アルカラは
「Semana Cerbantina 2007」というお祭りで街中賑わっています。
Calle Mayorやセルバンテス広場などには
中世の頃を再現したメルカードが立ち並び、大変な盛況です。
7年ほど前にサラマンカで体験して以来、すっかりこのメルカードのファン(笑)
今日はその模様を少しご紹介。

まずCalle Mayor。


プラサ・セルバンテスから
サントス・ニーニョスの間まで
両側に立つアパートに
旗を渡してデコレーション。





こんな感じのテント風の屋台が
道の両側に並びます。







サイズも中身もさまざまで、売っているものは雑貨、お香、陶器、皮革製品、
アクセサリー、ランプ、手織物などの手工芸品と食品&Bar。
特に人気なのはやっぱり食べ物。
パン、ケーキ、エンパナーダ、チーズ、チョリソー、モルシージャ、蜂蜜、
Chucheríaという甘~いゼリーみたいなお菓子などなど、
人気のお店は行列ができます。
ハーブティーのお店は特に薬草問屋っぽくて中世の雰囲気にぴったり!


しかし私のとった写真はパン屋さん。

お店の人はたいてい中世を思わせる
服を着ています。





私たちは上記のパン屋さんでエンパナーダを少し買いました。
エンパナーダはいろいろな具の入ったパイで、
具は通常ツナやチキンを野菜とトマトで煮込んだもの。
忙しくて料理できないときの強い味方。

普通にその辺でも買えるものですが、
こういうときに来てくれるお店はたいてい北部のガリシア地方など
食べ物がおいしい地方からの出店。
買わないわけにゃ~行きません!
ということで、今回はチキン×マッシュルームにしてみました。
晩ご飯が楽しみだな~♪

というわけで、秋も食欲満点。。