2009年12月8日火曜日

この冬最初のコシード



おとうさんのホアンホさんから「コシード作るからおいで」とメールが来ました。先週スペインの北部を旅行してきたので、材料を仕入れてきたと。

もう何回もこのブログでコシードの話をしていると思いますが、チョリソやモルシージャ、お肉、脂の塊、野菜、豆などを一緒に煮るマドリッドの郷土料理です。コシードはホアンホさんの得意料理で、彼がコシードを作るとほとんど必ず家族全員が集まります。



まず最初は、全ての材料を煮てできた出汁を混ぜて作ったスープをいただきます。作っているところを最初から最後まで見たことはないのだけど、どうやらお肉系と野菜、豆は別々に煮ている模様。。

このスープはいつもおかあさんのマリカルメンさんの仕事。なぜかって言うと、彼女はチョリソやお肉から出たとんでもない量の脂を取り除いて食べたいから(笑)。ホアンホさんに任せておくと、脂ギトギトのままホイっと出すに決まっているので、必ず彼女が担当します。実際に脂を取ってしまったほうがさっぱりと飲めて美味しいです。日本のとんこつラーメンのスープ似ています。

さてスープで温まったら、具をいただきます。





今回の材料はジャガイモ、人参、ひよこ豆、キャベツ、脂身、鶏肉、牛肉に、今回はブルゴスで買った米のモルシージャとチョリソを加えた、といったところでしょうか。旅先で目をつけたお店で買ったというチョリソとモルシージャのせいか、今回はいつもより味がマイルドで、大変に美味しかったです。通常は秋になると出始める、その辺で売っているコシードセット(チョリソ、モルシージャ、お肉が入っているパック)で作っているみたいです。

唯一お野菜らしい存在のキャベツは私の要望で入れてもらっているものです。この他におかあさんの好きな大根が入ることがありますが、基本的に不評です(笑)。こちらでは大根もかぶも区別なく「ナボ」と呼ばれていて実は正体不明なのですが、お母さんが入れるものは直径5センチ、長さ10~15センチくらいの大根のようなものです。味もほぼ大根。なので入れてしまった場合には、おかあさんと私が大根担当として食べる責任を負わされます(笑)。

食べ方は、一番最初の写真のように自分の好きなものをお皿にとり、全部適当に小さく切ってソースをかけて、ごちゃごちゃに混ぜて食べるのが正当(?)のようです。



このニンニクが効いたソースは、脂ぎっとりのコシードのスープをもとに、スパイスやハーブを加えて作ったもので、これはホアンホさんの秘伝。隠し味にクミンが入っていることだけは知っていて、これがとてもいいアクセントになっています。

コシードはもともとマドリッド地方の農民の食べ物で、現在のように豪華な具ではなく、ごく質素に少量の豆と野菜が入っていただけとか。ホアンホも子供の頃イヤと言うほど食べさせられたという思い出の料理。

というわけで、今年もコシードの季節がやってきました。今年はなかなかお声がかからず、皆お待ちかねのコシードパーティでした。これからオランダの義姉一家も来ることだし、食べる回数が増えることでしょう。

2009年12月4日金曜日

習い事



最近英語を習いに行っています。

スペイン語と日本語ばかり話しているので、英語も話す機会がほしいなぁと思っていたら、近所のアルカラ大学の建物でブリティシュ・カウンシルの英語教室があることを知り、試しにエントリーしてみました。ただし週2回もあって、1回2時間近く授業するので、結構大変です。

もちろんクラスは私を除いて全員スペイン人で全部で15人くらい。しかも初日は私以外全員男性だったので、ちょっと驚きました。日本だと女性のほうが多くないですか? しかもアルカラ大学の在校生が参加しているので、若い人も多いではないか。。18歳のぴちぴち君が眩しい・・(汗)。こういうとき顔が若い日本人は得ですね♪

という訳の分からない感想は置いといて。。

2回目からは私のほかに女子が3人ほどいることがわかり、クラスの雰囲気が変わりました。それにしてもスペイン語訛りの英語は聞き取れなくて、ペアやグループでやる練習の時にはとっても苦労します。。それは多分向こうもそう思ってるだろうけど(笑)。回が進むうちにグループが出来ていって、気の合うのに加えて、お互いの英語が分かり合える者同士が同じテーブルに座るようになりました。

ボキャブラリなどは日本人の知っている範囲と、彼らの知っている範囲が違って、そういうところは面白いですね。彼らは日本人には難しい単語を良く知ってます。多分発音を変えるだけで使える単語や、意味を素早く連想できるものが多いのでしょう。逆になんでこんな簡単な単語知らないの?と思うこともかなりあります。意味が分からないときに「それは何?」と聞くと最初は英語で説明してくれるんだけど、うまく説明できなかったり、頭がこんがらがってくると突然スペイン語で説明し始めたりします(笑)。特にスペイン語の単語で「これだよ」といわれると、知っていればいいですが、知らないとキツイです(笑)。さらにこちらがそのスペイン語の説明分からない、と言うとすごい勢いで周りの皆で相談して説明してくれて、これまた楽しいです。

と言うわけで、楽しんでいます。

教室は写真の建物の最上階、一番左の窓。屋根にはコウノトリの巣があります。敷地全体は大きく、新しい建物古い建物が混在して迷路のようにつながっています。私のクラスはこの敷地の中で一番古い建物だそうで、モダンな正面から入ってパティオを抜けたところにあります。柱や階段など趣があって、最上階なので、日によっては素晴らしい夕焼けが見られて気に入っています。

2009年11月19日木曜日

Museo Sorolla ソロリャ美術館



Joaqín Sorolla というバレンシア出身のスペイン人画家の美術館に行ってきました。日本語ではソロリャと書くかな? Wikiで見たら日本語ページがなかったのであまり有名ではなさそうですが、とても素敵な絵を描く方で、特に光の表現がすてき。スペインでは大変有名で、人気のある画家さんです。絵は上に美術館HPのリンクをしたので、そこで見てみてくださいね。

美術館はマドリッドにあり、Sorolla一家が住んでいた邸宅をそのまま美術館として残したものです。かなり大きな敷地に大きな邸宅とお庭。お庭はSorollaがデザインしたそうです。入り口から素敵ですが、壁のせいかあまり目立たず、油断すると見逃しそうな感じです。



お庭はきっちりデザインされてタイルやレンガが敷き詰めてあり、木々の緑と住まいとのバランスが素敵。木はそれぞれ名前が表示されていて、何年にSorollaが植えたなどと書いてありました。上の噴水付きの池はアルハンブラ宮殿のヘネラリフェを模したものだそうです。



3つに分けてデザインされたお庭を進んでいくと、美術館の入り口。素敵です。この人、タイルとか陶器が好きだったみたい。タイル使いはとても凝っていて、陶器もたくさんコレクションしていたようです。

絵は風景画と人物像が半々くらい。かなり巨大な絵が多いです。絵が美しいだけに大迫力です。人物画は家族をモデルにしたものも多く、特に奥さんのこと大好きだったのね!というのが微笑ましく伝わってくるくらい奥さんをモデルにして美しく描いています。奥さま、すごく美人☆

しかし気がつくと貸し出し中のものがあるよう。どうやらバレンシアにてソロリャの展覧会が開かれている模様で、そこに出張しているのかな。残念だけど、また足を運ぶ理由ができたと思えばよしとしよう。。

マドリッドは美術館天国なのでたくさんありますが、プラドやレイナ・ソフィアのような大きなところだけでなく、こういう1人の画家をピックアップしたこじんまりとした美術館もお勧めです。

ちなみに土曜日の午後は入館無料。メトロのlínea1のIglesia(イグレシア)駅で降りるとわかりやすく、すぐたどり着ける上に、駅から美術館までの道のりに、かなりよさそうなバルがたくさん立ち並んでいて、お茶に困りません。私達は別の駅から美術館に行ってしまい、帰りにそのことに気がつきました。残念。どのバルも雰囲気が良く、メヌ・デル・ディア(お昼の定食)も看板が出ていたので、お昼ご飯も試す価値アリと見ました。

美術館住所: General Martínez Campos, 37

日本食で大失敗。。



先日、旦那がマドリッドでラーメン食べられるところがあるらしいから行ってみよう、と言うので物見遊山に行ってきました。

場所はすぐに見つかり、さっそく入店。入り口には初老の板前姿の日本人男性、が、、、その他大勢いる調理人やウェイターは全て中国人。。うーん、いやな予感、と言ったのは私だけでなく旦那も。やっぱり日本食のレストランならば、日本人メインでいてほしいなぁ。。

入ってみると、お客の入りは悪くない。握りらしきモノがお皿に乗ってくるくる回ってる。入り口近くの席と、もう少し奥の席を同時に勧められ、迷わず奥を選択。その日北部では大雪が降り、マドリッドも小雨がぱらつき超寒かったんです。。。

メニューを一通り眺め、いやな予感は拭い去れずもここまで来たんだからと、予定通り2人ともラーメンを注文。旦那はとんこつ、私は味噌。試しに餃子も1皿。

ラーメンはそれほど時間かからずに運ばれて来ました。すいませんが写真を撮る気にもなりませんでした。麺が、、、・・・何これ、まるでプラスチックで出来たサンプルみたい。カップラーメンのほうがマシか?

とりあえずスープを一口。・・・、出汁も何もあったもんじゃありませんね。味がない。味噌はかなりレベルの低い味噌汁の味噌?っていうんでしょうか(しかも白味噌?)。ごめんなさい、褒め言葉が見つかりません。旦那のとんこつも薄~いスープで「うーん・・。(凹)」と言う感想で終ってしまいました。しかも回転寿司を食べさせたいらしく、量が少ない。ま、多くても困るけど(笑)。とにかく大変残念としかいいようがないものでした。。。

食事中、ほとんど会話もなく、「早く終わりにして行こうよ」みたいな(笑)。これがねぇ、結構なお値段で。全部で30ユーロ近く払いました。もう本当にがっかり。唯一の救いは、餃子がまぁまぁ美味しかったこと。でも自分で作れることを思うと、プラスポイントにならず。。。

こちらにある日本食レストランについていつも思うことがあります。それは、何故ちゃんとした日本食を出さないの?ということ。別に日本人の調理人がつくらなくてもいいけれど、ちゃんとした味のものを出さなくていいのか!?と思うのです。こんなインチキな日本食を日本の味だと思われたくない!とついつい思ってしまいます。多分、こういうレストランで料理を作っている調理人たちは日本人ではない上に、実際にいかなる日本食も食べたことがなく、本物の味を知らないのでしょう。だから改良しようがないのです。

でも今どき日本食人気ですからねぇ。日本に行ったことのないスペイン人の中の日本のイメージって、この料理みたいなんだろうかと思うとゾッとします。

そのことをスペイン人の知り合いに話したら、プラド美術館の近くにあるレストランは結構いけるよ、と言われました。ちゃんと日本人の知り合いに紹介してもらった所だから、というコメントを添えて(笑)。インターネットで見たら、確かにまともな感じ。でも高い!

懲りたのでしばらく行かないと思いますが(笑)、次回はそこへチャレンジしてみようと思います。

2009年11月18日水曜日

今年のオリーブが出来上がりました。



ご無沙汰のブログです。

先日、とうとうオリーブに味付けをしてきましたので、その様子をご報告。バケツ2つ分、1週間違いでオリーブを収穫しましたので、味付けも1週間違いで行いました。上の写真は先に収穫した分で、家に行ってみたら、おとうさん待ちきれなかったようで味付けしてありました!(笑)

もう1つのバケツを見ると、もうアクが抜けたので水が綺麗。まずはそれを捨てまして、こんな感じ。



ここに新たに水をたっぷり入れ、塩をスープスプーン4~5杯、大き目の皮付きのにんにく4・5かけ、生のオレンジの皮1個分、ドライハーブを入れます。今回のドライハーブはタイム、ローズマリー、フェンネル。前回はフェンネルなんて入れた? ローレルとか入れなかったっけ? ま、スペイン人のことなんで、こういう選択はかなり気分に左右されます。



上記のものを全部入れました。真ん中にある白い袋あるでしょう。前回のオリーブ作りでは、お友達が近くの森から採ってきてドライにしたという素晴らしい頂き物を使ったのですが、今回はそのような貴重な天然自然の手作りハーブは残念ながらなく、市販の粉状になったドライハーブを使ったので袋に詰めたんですが、なんとこの袋は使い古した洗濯ネット! 「私いいもの持ってる~♪」とおかあさんが持ってきたのがこの洗濯ネットで、ちょっと個人的に衝撃でした。。。(汗)

 さて肝心の出来栄えはというと、、、
金賞をいただけるくらいに褒められました♪

実はおとうさんのホアンホさん、大きな実が付いている木が終って、小さな実しかついていない木からも収穫する私を見ながら「そんな小っこいのを採っても果肉がなくて美味しくないのに・・・。」と思いながら見ていたそうです。どうりでいつも「もう帰ろうゼ~」って催促に来たわけだ(笑)。でも予想外に美味しくてビックリしたみたい。

さて味付けが終って、しばらく経ってから彼らのお宅へ行ってみたら、
あれれ、、バケツがない??

上出来具合に喜んだおとうさんとおかあさんは、なんと使い捨ての蓋付プラケースを買ってきて、バケツ1杯分を全部仕分けて、お友達に配ったんだとか。。「うちの日本人の嫁が作ったのよ!」とか言いながら。。。(あぁ~~、やられた。。 笑)

をいをい、このオリーブはクリスマスに家族全員が集まるときのためにつくったんじゃなかったっけ?? 残りがバケツ1杯分じゃ、絶対クリスマス前に食い尽くされてなくなっているに違いない。。かわいそうに、オランダに住む旦那の義姉夫婦は食いっぱぐれるぞぃ。旦那と2歳の娘はオリーブ大好物なのに。。。

というわけで、ありがたくも美味しくできて嬉しい限り。

去年はムシに食わた実が多くて出来なかったオリーブ作り。オリーブの木に「来年は元気な実をつけてね。また採りに来るから。」と言ったんですよね。その効果が出たのか、今年はどの木も枝がしなって、木自体が困るくらい実をつけてくれました。

今度フィンカへ出かけて木にお礼を言いに行くつもりです♪

2009年10月26日月曜日

日暮れが早くなって、秋です

去年受験したDELEのディプロマが、今頃届きました。



今年の初めごろは、合格通知は嘘だったのか?とか薄っすら思ったりしましたが、今ではほとんど存在を忘れてました。発行までに時間かかりすぎ(笑)

しかも中身がわからないからって郵便屋さん、グチャっと郵便受けに入れるな~!

苦労したんだから、この試験に合格するの。もう絶対、二度とやるもんかー(笑)

さてさて、週末にサマータイムが終わり、また日本との時差が8時間になりました。朝1時間遅くなったので、出勤時明るくなりましたけど、その分夕方暗いですね。仕事から出てきたら既に薄暗くなっていて、ますます秋を感じます。

食べ物も秋らしく、栗、胡桃、かぼちゃ、柘榴、きのこ、(無花果が終っちゃったのが残念)、雨が各地で降ったのでみずみずしい葉物野菜などが八百屋さんに並び、新米も出てきたし、柑橘類も美味しくなってきて、食欲の秋です♪

最近は週末に旦那と2人で料理をして、食事に困らないように1週間分まとめて作ったりして、健康的な食生活です。最近のお気に入りデザートは柘榴にワインと砂糖を加えたもの。近頃安いワインを仕入れたらこれが当たりで、せっせと柘榴をむいてはこのデザートを作って食べています。あぁ、美味しい♪ ただし、柘榴をむくと指が黒く染まるのが難点。。

この間収穫したオリーブはまだアク抜きのため水の中です。今日おとうさんに聞いたら、まだまだ苦いそうで、「試してみろ」と言われたんですが遠慮しておきました(笑)

もう少ししたら、味付けの行程を紹介できると思います。

2009年10月15日木曜日

オリーブ収穫その後

先日に引き続き週末、フィンカへ行ってオリーブの収穫をしてきました。

先週半ば夜に大雷雨になった日があって、実が全部落ちちゃったんじゃないかと皆で心配しましたが、落ちるどころか逆に水分補給になったようで、前回より太った実が取れました。これで合わせてバケツ2杯分のオリーブの収穫が出来ました。去年は虫食いにやられて食べられませんでしたけど、今年はほんとうに豊作です♪

さて、お次はこのオリーブちゃんたちに傷をつけて、灰汁を出す作業 です。この作業に欠かせないのは中心にオリーブを通過させる穴の開いた厚い木の板。穴の周りには十字型に刃が付いていて、そこをオリーブが通過すると表面に切込みが入れられるようになっています。結構な年代物の器具。


怪我をしないように、まずはオリーブをひとつ軽く刃に刺します。


そのオリーブを次のオリーブで押し込み、押し込まれたオリーブは作業完了、押し込むのに使ったオリーブは板の刃に刺さる、ということを繰り返します。




バケツ2杯分のオリーブをやり終えるのに、1日2~3時間やって2日かかりました。







バケツを良く洗って、傷をつけ終わったオリーブを戻し、水を加えてアク抜き開始。下の写真に写ってるオリーブを見ると大量にあるように見えるかもしれませんが、これでバケツ1杯分。クリスマスには家族10人プラス2人チビちゃんが加わって、多分あっという間に片付いてしまいます。。。



アク抜きの水は毎日換えなければいけないのだけど、それはおとうさんにお願いしてしまいました。うちでやってもいいのだけど、うちは日当たりが良くて暑いのです。おとうさんのキッチンのほうが大きいし、北向きで日が当たらないので涼しくて、環境的にはバッチリ。

下のは先に収穫した分のオリーブで、アク抜きを始めて1週間経ったもの。加えた水の表面が透明でないのは、実から油分が出たため。そろそろ水の換え時ですかね。



このまま、確か2週間から1ヶ月近くアク抜きするんじゃなかったかな? この作業をちゃんとやらないと、かなり渋いものが出来てしまいます。苦いの、美味しくないのよね~。。そういうのが好きな人もいるけれど。どうやってアク抜き完了がわかるのか、今度おとうさんにきいてみよう。

アク抜きが終ったら、色々なハーブを入れて味付け。楽しみだ♪

2009年10月7日水曜日

León 3 大聖堂のステンドグラス

現在レオンの大聖堂はステンドグラスの修復・掃除中。正面の入り口とは別のところからガイドツアーが出ていて大聖堂の上部へ上らせてくれて、間近でステンドグラスを見せてくれます。



入り口に着いてみたら、
ちょうどツアーは出発したばかり。












入場料だけ支払って、次のツアーが始まるまで30分近所のカフェにて休憩。結構豪華なパンフレットつき。しかも大聖堂内は厳しく写真撮影禁止なのに、なぜかこのガイドツアーは写真撮影解禁。







ステンドグラスは撮影が難しいですね。何とか撮れたものをお見せします。


 

現在、ステンドグラスの全てを順次はずしてラボにて専門家が洗浄し、終わったら、今までより約5cm内側にはめ、外側に防御のためのガラスをもう一枚つけるという作業の真っ最中。その行程もガイドさんが説明してくれたり、簡単なビデオを見せてくれたりしました。

下の写真は、まだステンドグラスの洗浄作業に取り掛かっていない窓。


こちらは洗浄が終わり、2重ガラス窓になってさらに金網状の防護が付いて、作業が完了した窓。
 


やっぱりキレイですね。

最後に旦那が「後どのくらいで全ての窓をやり終えるのですか?」と係の人に聞いたら 、今までどおり順調に銀行が資金調達してくれたら、2020年頃に終る予定ですって。う~ん、微妙ですね、スペイン経済大変なことになってますからねぇ。ま、時間がかかるのほど良しとされることもある国ですから。特に教会の建設は。

レオンに行ったら是非このステンドグラス見学ツアー行ってください。かなり高い位置から大聖堂のステンドグラスを眺められて、とても素敵です♪

2009年10月6日火曜日

León 2

レオン2日目、今回の旅行の最終日。

疲れがたまってきたのか旦那の寝起き悪し。私は出かけるとなると違うパワーモードに切り替わるみたいで、毎朝目覚ましなくても早く起きられちゃう(笑)

まずは着いたときから目をつけていたオスタルの近くのバルで朝ごはん。今回の旅行中、私のアンテナの調子はすこぶる良かったね。



オレンジジュースにカフェ・コン・レチェ、それと写真のようなパンか同じくらいのサイズのサンドイッチがついて3ユーロなり。安い!

私は写真のチョコ・ナポリタナ、旦那はロモのボカティージョを注文して、両方とも良かったです。





私達の泊まったオスタルとこのバルのある通りは、早朝からかなりたくさんのカミーノ・デ・サンティアゴ巡礼の方が歩いているのを見たので、巡礼の方は出発前にここで朝ご飯して出かけるといいかもしれませんね。バルはその名も「タベルナ カミーノ・デ・サンティアゴ」。

朝ごはんに満足し、さっそく行動開始。まずは気になっていたお向かいにある大きな公園へ。


前日オスタルに着いたとき窓を開けてみると、ちょうど向かいがこの公園の入り口でした。そしてまたちょうどそのとき、たまたま通りがかりの人(だと思う)が公園から出てきたら、その後を2羽の飾り羽のある大きな鶏が一緒にトコトコ歩いてきて・・・???という奇妙な光景を見たんです。

しかもトリさん達ちゃんとわかってて、入り口ぎりぎりまで来てUターン、公園の外には出ない。賢いではないか。。


公園の入り口を入るとすぐに発見、ニワトリさん達。結構な数が放し飼いにされてました。しかも皆、綺麗な飾り羽のあるタイプ。他にも水鳥が数種類。みんな人間 に慣れてて、近づいても逃げません。でも適度に距離はちゃんと置く。小さな子供は楽しいでしょうね、こんなトリさん達と遊べたら。

結構広い公園を一回り。奥のほうに行ったら、孔雀もいました。でもなぜか肝心の尾羽がなくて、ちょっとみすぼらしかったな。。池の周りでは、餌のレタスをもらうとニワトリ、水鳥、野鳥を交えて争奪戦(笑)

しばらくこの公園を散歩した後は、橋を渡ると公園のちょうど反対側にあるかつては修道院だったパラドールへ。

大きすぎてフレームに建物全部入りませんでした。。ちょうど写真に写っていない建物の右端にある入り口から教会に入れます。人がほとんどおらず、朝日が射して清清しく素晴らしい空間でした。

観光シーズンをはずすと素晴らしい空間に出会ったとき、自分達だけで満喫できるのがいいですね。とてもラッキーでした。左側の方へ行くとパラドールとつながる中庭も見学できますが、やっぱり朝日の差し込むこの教会の空間はピカイチでした。

次は本日本命の大聖堂のステンドグラス見学。

久しぶりのフィンカと名月

旅行記は一休み。

昨日は久しぶりにフィンカへ、恒例のオリーブの収穫に行きました。というか、私が行きたかったのでみんなを誘ったんですけどね。旦那、旦那の両親、後でお姉さん夫婦が子供を連れてきました。最近は少し暑さが戻ってきて、日中は半袖で汗ばむくらい。こういう日にフィンカに行くと最高に気持いいですね。

フィンカには4本オリーブの木があるのですが、今年はみんな豊作。でも豊作過ぎて、そのうちの3本は実がとっても小さくて、ちょっと食べられないかも、というサイズでした。

というわけで、まずはわりと太った実が付いた木から収穫。実は太っていても、色づきはイマイチ。仕事をしていると収穫日を選べないので、仕方ないですね。でも今年は去年のように虫がついてない! 下の写真はこの木からとった実。



次に小さい実のなっている木をもう一度見に行きました。確かに小さいけれど、こちらは色づきが完璧。結局食いしん坊な私達は、これも収穫しようという話でまとまり(笑)。こちらの赤いバケツのが小さい実のほう。上のとはサイズがだいぶ違いますが、色づきは断然いいですよね。




オリーブのほかにも林檎とイチジクもいただきました。イチジクはもう最後。実が熟してはじけて小鳥さんとムシさんの餌になっています。気をつけないと蜂が集団でお食事中だったりして危ない。。でも木で完熟したイチジクはやっぱり美味しい。



林檎は市販のに比べたらとっても小ぶりだけれど、味は抜群! 実もしっかり締まってて、かむとコリっといい音がします。焼き林檎にしても美味しいです。



楽しく時間が過ぎてみれば、もう夕暮れ。この日フィンカの夕暮れの景色も美しかったですが、この後アルカラ市内の空360度全体がさまざまなピンク色の夕焼け模様になり、それはそれは綺麗な空模様が見られました。フィンカでは夕暮れを見ていると、この写真にある林の前をキツネがトコトコと歩いていきました。キツネを見るのは長年フィンカに通っている我が家族も初めてのことだそうで、びっくりしていました。残念ながら遠すぎて、写真には撮れませんでした。

夜、うちへ帰ってご飯を食べた後、そういえば中秋の名月ではないかと気がつき窓を開けてみると、ちょうどまん前に大きなお月様がうす雲にも負けず、まん丸に輝いていました。



我がカメラの性能は夜景には向いておらず。。。

2009年10月4日日曜日

León (レオン)

3日目はレオンへ移動しました。またしてもバス移動だったんですが、いろいろなところをグルグル回りましてねぇ。。ものすごく時間がかかって到着しました。。

着いたらもうお昼の3時過ぎてて、ちょうどお昼ご飯時、道には人がいないし、なんて寂しい所だろう!というのが最初の感想になってしまいました(笑)

とりあえず荷物をオスタルに置いて、中心部まで出ました。お腹が空いていたので、適当に目に付いたレストランで食事を済ませてさっそくカテドラル(大聖堂)へ。

青空に映えて美しかったです、レオンのカテドラル。ブルゴスの真っ白な大聖堂も良かったけど、レオンのはまた違った味わい。中に入ると、窓という窓がステンドグラスで素敵!このステンドグラスの話は次回詳しく。

まずは市内中心部を歩こうということになって、カテドラルから移動してみると、行き当たったのが Real Colegiata de San Isidoro de León という教会。

旦那がここの美術館にどうしても入りたいというので、入ってみました。

美術館の最初のパートはPanteón Real。ロマネスク時代に描かれた、聖書の内容をつづった壁と天井の絵が有名な王家のお墓。この絵はスペインの学校の教科書にも出ているそうで、旦那は本物を見たかったそうです。

こ のパンテオンの奥には中庭と回廊、上にお宝美術館と古い書物がある図書館がありました。パンテオンのみガイドツアー、のはずだったんですが、一緒のグルー プだったおばちゃんの1人が移動するたびに係りの人に「ここも案内してくれないの?」とせがみ、係りの人も親切な人で、全行程案内つきで見学しました。さ すが世界共通おばちゃんパワー、言ってみるもんですね。

美術館見学の後は、教会へ入ってみました。地元の方がお祈りに来ていて、やっぱり信仰が息づいている教会はいいですね。すごく気分の良いところでした。

この教会を後にして、今度は城壁の周りを歩くことに。
城壁の丸い塔の間に出来ている空間に、時々家が建ってるんですが、なんとなく勝手に建てちゃったんじゃないの?という雰囲気(笑)


城壁をぐるっと回ってカテドラルへ戻ると、そろそろ小腹が空いてきた感じ。。夜はタパスに行こうと決めていたので、インフォメーションで教えてもらったプラサ・マヨール周辺へ移動。まだ時間的に早かったので、人ではまばら。さっそく目に付いたところに入って1杯注文。


一軒目のお勧めタパスになっていたトゥルチャのスープ。なんとなく「美味に違いない」というアンテナが働いて注文。大当たり~!居合わせた人の話を小耳にはさむと、週末は大混雑の
人気店だそうです。







次のバルで通常の半分くらいのサイズの小さい飲み物を頼めることに気づきました。タパスを売りにしている地域以外、通常このちっちゃい飲み物は頼めません。

この地域では小さい飲み物のことをCorto(コルト)と言うそうで、例えばビールだったらセルベサ・コルトと注文するみたい。人気はワイン、ビールにモスト。




さて3軒目では、旦那がかねがね食してみたいと言っていたCecina(セシーナ)を発見! この地域の特産品です。

セシーナは牛肉でハモンの親戚。だから見た目はハモンと一緒。牛肉だというところが珍しいそうです。味はカルパッチョみたいな感じ。あまり牛肉好きでない私には感動がありませんでしたが、お肉大好きな旦那は念願だったせいか嬉しそうに食べてました。

このバルのお肉系一覧はこちら↓

そろそろ酔っ払ってきたね~♪ というわけで、旦那のお腹を少し膨らませてオスタルへ戻ることに。翌日はカテドラルのステンドグラス見学です!

2009年10月2日金曜日

Burgos 4 お勧めのレストラン

オスタルでお勧めのお食事どころを聞いたときに教えてもらった
レストランの名前を覚えていたので、そこへお昼をしに出かけました。
プラサ・マヨールのすぐ近くにある「Casa Pancho (カサ・パンチョ)」。

中はレストランとバルと半々に分かれていて、バルは既にお客さんでいっぱい。
ちょっとお昼の時間にしては早めに行ったので
すぐにテーブルを用意してもらえました。

週末はMenu del Día (お得な定食)がないので、
アラカルトでスペイン風フルコースを注文。


旦那さんの1º platoは
Sopa Castillana
(ソパ・カスティジャーナ)

ニンニクが効いた
非常に美味しいスープ。



私はレストラン特製サラダ。

この上に乗っている
自家製らしいアンチョビが
風味といい塩味といい
絶品でした♪



お料理を待っている間、
我慢できなくなって
旦那が注文したモルシージャ。

どこで食べても
やっぱり美味しい。



2º platoは
2人とも同じものを注文。
Cordero Guisado
(仔羊の煮込み)

柔らか~く煮込んであるのでナイフ不要。
このソースをパンにつけて食べると
あぁ、まさに至福の瞬間。。




最後のデザート
チーズ好きの旦那さんは
Quezo de Burgos con miel

ブルゴス特産のフレッシュチーズに
蜂蜜をかけたもの。




私は自家製のFlan。
久々にものすごく美味しいプリンをいただきました。
大当たりですね♪

生クリームもちゃんとクリーミーでした。
ときどきスーパーとかで売ってるとても安い
スプレー生クリームを盛られることがあるんですが、
あれはカスカスで最悪。。邪道です。


というわけで、
いやはや満足満足、ご馳走さま!

出てくるもの全て大変に美味しく、
またレストランのテーブルから見えるバルの雰囲気もよかったので、
晩ご飯はここでタパスしよう、と言うことになりました。

しかしその前に、ご馳走で膨れあがった腹にタパスを入れる場所を作らねば。。。

午後は旦那のシエスタの懇願を却下し、採りすぎた栄養を消費すべく、
昨日とは反対側へ川沿いをひたすらウォーキング。。

川沿いは歩道とサイクリング道が整備され、木立の中を歩けるようになっていました。
こんなに木があるところは久しぶりなので、旦那ともども木と土の香りを満喫です。

しかしこの散歩道、どこまで行っても終わりがなく、、はて。。。
川が池のようになっているところに着いたとこでUターンしました。















ちなみにこの散歩道、市民の健康増進のための
ウォーキング及びサイクリング道であると市役所の手ではっきりと書いてあり、
週末であるせいもあってか、かなりの人出でした。
全行程を往復したら相当な運動量になるはずです。
こういう場所が近所に市民平等にあるなんて、なんて羨ましい。。

この日はちょっと天気もぐずついて肌寒く、
帰り道はちらちらと雨が降りました。それもまた良し。

さて、晩ご飯の時間になっても一向にお腹が減らない私達。
あれだけお昼をガッツリ食べれば当たり前か。。

でもここで食べておかないと、夜中の変な時間に
「お腹空いたヨォ~」と、旦那のやつが騒ぎ出すに決まっているので
もう少し市内をブラブラ。

そしてやっとのことでカサ・パンチョ入店。
そんなにしてまで行くこともないんですけどねぇ(笑)
食いしん坊魂炸裂です(爆)

バルのカウンターには色々なタパスが並んでいます。















いくつか試したんですけど、
一番美味しかったのが、この最後に食べたマッシュルーム。









大きなチャンピニオンのじくを抜いたところに
ベーコンを詰めて焼いてあります。

美味しいワインもいただいて、いい気分♪
最後にはすっかりお店の人と仲良くなって、帰りました。

タパスだけでなく、ここのワインもすごく美味しいです。
特に銘柄を指定しなくても、ブランコ(白)かティント(赤)かを指定して
何かお勧めある?ときくと、適当に選んでくれます。
1杯2€くらいでした。

ブルゴスへ行く方は是非、ここへ寄ってみてください。
きっと目もお腹も心も満足すること間違いなし!
メニューも写真つきだから、名前からお料理の察しがつかなくても大丈夫。

食いしん坊どもは大変に満足して帰りました♪

Casa Pancho
C/ San Lorenzo 13 y 15, Burgos.