2010年9月30日木曜日

Benicàssimにも行きました

早朝は浜辺を歩く人も少ない

今年の夏も、バレンシアのベニカシンの海へ行きました。(^-^)

朝、日の出とともに目を覚まし、早朝に砂浜をハダシで何キロも歩くのは本当に気持がいい! 1週間ほとんど毎日やりました。究極の健康法かも。

海の水もとってもきれいで、ときどき小魚が集団で泳ぐのが砂浜から見えたり、泳いでいるときに遭遇したりすることもありました。今年は岩場で生き物観察もしました。思ったよりもたくさん生き物がいて面白かった。見てると時間忘れちゃう。3歳になったばかりの金髪の姪っ子と一緒の滞在だったので、彼女に生き物を見せてみようかと、仕舞いには子供用の小さな網を買って、岩場で小魚や小さい透明なエビをすくったりしました。 ヤドカリや、ごっつい貝もいましたね。小さなカニもたくさんいたんですが、餌もないし、素早すぎてお手上げ。子供のように楽しんでしまいました。

このように結構楽しかったんですけどね、今年はうかつにも、FIBというベニカシンで行われる有名な音楽フェスティバルの日程とかち合ってしまいました。このフェスティバルには、毎年たいていイギリス辺りから、酒を飲んだくれたいだけのガキどもがわんさとやって来るんですが、我々も今年は数日、残念な日々を味わってしまいました。彼らは若さに任せて宿なんぞ取らず、夜のライブで飲んだくれたまま浜辺に寝て、トイレはあらゆる道端で、シャワーの代わりに海に入り、日中は炎天下で肌を焼き殺し(ほぼ火ぶくれ状態)、そこらじゅうにゴミを撒き散らす、というのを繰り返す残念な方々です。海も浜辺もそれは汚れて大変ですが、何と言っても、道端ですれ違うと漂うすざまじい悪臭!

ああいうのを見ると、どこが紳士の国じゃっといいたくなりますが、年々、どこの国の子供もマナーや常識のレベルの低下が露骨で、日本もスペインも言えたもんじゃないか、とも思ったり。。

スペインの浜辺にお出かけを計画される方は、フェスティバルがあるかないか調べてから、行かれることをお勧めしま~す。 

2010年9月27日月曜日

ルーシーの料理教室 その4 その他色々

ルーシーのお料理教室も今回が最終回です。更新少ないくせに、書き始めると大量投稿という、、、このワタクシめにお付き合いくださり、誠にありがとうございます☆

様々な作業と同時進行で写真を撮ったり、レクチャーを聞いたりしていたので、作業行程の全てを写真に捕らえ切れませんでした。今回はそれらをまとめて掲載してみます。ちょっと長いです。。

まずはスペインの代表的家庭料理ともいえるピスト(Pisto)。日本ではラタトゥイユというほうが一般的かな? それのスペイン版です。スペインでは基本的に玉葱、ピーマン、トマト、ズッキーニで作ります。

まずは大量の玉葱をザク切りにします。八百屋さんで並んでいるときも、奥さん連中の井戸端会議で「玉葱はいっぱい使わないとね!」と皆で合意していたので、ピストを作るときには全体の分量の中でも玉葱の量を多くしたほうが美味しくできるようです。

さて、さらに緑色のピーマンとズッキーニも同じくらいの大きさに切ります。玉葱とピーマンは同じフライパンで、別のフライパンでズッキーニをオリーブ油でいためます。

玉葱とピーマンを炒めて、しんなりしたフライパン
個人的にズッキーニは、歯ざわりがあるより、くったりと柔らかいほうが美味しいと思うし、どうやらそういう人のほうが多いみたい。そうなると炒める時間が他のお野菜とは変わってくる(=ズッキーニのほうが長い)ので、ズッキーニだけ違うフライパンでいためるのですね。

中央下方の白っぽい部分は、煮込んでいるところに加えたジャガイモ

さあ、お野菜を炒め終ったら、今度はトマトピューレをたっぷり入れて、とろ火でグツグツ煮込めば出来上がり。ルーシーさんの秘伝としては、煮込んでいるところに、薄くスライスしたジャガイモを少量加えて柔らかくなったら正体がわからない程につぶして混ぜ込む。これをとろみとして使い、少しモッタリ感のあるピストをつくるとのことでした。

お次は、ルーシーさん伝説のスペインオムレツ、Tortilla de Patata (トルティージャ・デ・パタタ)。この作業工程を旦那がビデオに撮ってくれたんですけど、うまく機能しないので載せられないという事態。。ごめんなさ~い(汗)


ざっと作り方を説明すると、まずは大量のジャガイモと玉葱をオリーブ油で炒め煮して柔らかくします。 ジャガイモは薄めにスライスしたほうが火の通りがよく、ムラなく行きます。油を切って、室温に冷ましたら、卵液を加え、フライパンをよくよく熱~くしてから、いざ投入。底面が固まり、焦げ目がついてきたら、フライパンよりも大きいお皿を蓋する用にかぶせ、えいやっとひっくり返します。

上下が逆転して、お皿の底には生煮えの部分、上部は固まって焦げ目がついた部分がきているはず。フライパンを火の上に戻し、油が必要なら足し、お皿を揺さぶってスライドさせながら半焼けのトルティージャをフライパンに戻します。多少形が崩れてもフライ返しで形を整えられるので大丈夫。

このひっくり返し作業を、好みの固さになるまで、または焦げ目がつくまで繰り返します。焼きすぎもいけないし、中が半熟過ぎてもいけない。はたまたジャガイモの柔らかさ加減も大事だし、この具合をうまく仕上げられる人を名人と呼ぶわけです。

さて最後のお料理は、メンバー交代。ルーシーさんの次女、ジェジィ嬢の一品をご紹介します。干し鱈を使ったポルトガル料理だそうですが、料理名は忘れてしまったので悪しからず。。

戻した干鱈を加えたところ
ニンニク、葱類を粗みじんにしていためます。そこへ戻して塩抜きした干しダラの、細の目に切ったものを加え、さらに炒めます。続いてが、彼女いわくの秘密のウルトラC。


千切りのポテトチップスのようなものをこちらでは売っているんですが、それを一袋加えます。こうするとジャガイモの調理時間を省けるし、塩味を調整しないで完璧に出来るのだそうです~。普通に作るには、茹で、または揚げたジャガイモを加えて、すこし崩れる感じにつぶしながら混ぜ、塩コショウで味を調整すればよいと思います。


さて、こちらジェジィ嬢のジャガイモはチップスを使っているので、温まって少しふっくらするように炒めます。続いて卵液を加えて、やや半熟気味に全体が混ざり合えば出来上がり!

出来上がったジェジィのお料理
これが結構美味しくて、皆に好評。私は個人的に、ここにパセリのみじん切りを加えてアレンジしたいなと思いました。日本でも干鱈は手に入るでしょうから、簡単で美味しいので、是非試してほしいと思います♪

この後、私は用意されていた立派な殻つきエビ一箱と、お魚を使ったテンプラを作らされることになっており(=いつの間にか作ることになっていた。。)、これが出来上がって全て終了。いざテーブルへ!



17人集まって、パンを切って、ワインのボトルをあけて、ワイワイガヤガヤとお食事。ルーシーさん一家はみんな朗らかで、笑いの絶えない人たちばかりで本当に楽しい。暑い日にキッチンでえんえんと、揚げ物やら炒め物と格闘するのは大変だったけど、いやはや、なんと楽しい午後だったでしょう!

2010年9月26日日曜日

ルーシーの料理教室 その3 Croquetas

ルーシーさんの料理教室、ジャンジャン行きます♪ お次はスペインの定番かつ大人気のクロケッタ。 スペインのコロッケはとっても小さく、ジャガイモではなくベシャメルを使ったクリームコロッケです。

今回ルーシーさんの作るクロケッタはハモンのクロケッタ。これまた私がついたときには出来上がっていたんですが、固めのベシャメルに、細かく刻んだ料理用のハモンが混ぜられていました。それを2つのスープスプーンを使ってクロケッタの形を作っていきます。


最初にルーシーさんがスプーンを使って形を作るところをデモンストレーションしてくれて、「やってごらん」と。このやり方久しぶりだなぁ、と回を重ねるうちに調子の上がる私。ルーシーさん一家は、このやり方を私がこんなにチャカチャカ出来るとは思っていなかったらしく、ビックリ仰天。スプーンを使ってお団子を作るやり方は、母がやるのを見て知っていたので、驚かれた私の方がそんなに特別なことか?とビックリ(笑)。そこから「今日のうちのクロケッタは日本人が作るから(笑) ヨロシク!」と宣言され、本日のクロケッタは全面的に私の責任となったのでした。。。(汗)


形が出来たら、日本のコロッケと同じく、小麦粉つけて、卵液つけて、パン粉をつけて、後は揚げるだけ。それにしてもこんなに大量にクロケッタを作ったのは初めてかも。下の写真はそのごく一部。

17人のための無数のクロケッタ・・・。
余談ですが、スペインのパン粉はとーっても細かい粒子。 私はもっと粗いタイプが好きなので、自分でジャガイモのコロッケを作るときは、自家製パンを切ったときに出るパン粉などを、市販の粒子の細かいものに混ぜて使います。

さて、テーブルの用意をしてくれていた義姉の旦那のマヌーさん(要するにルーシーの息子)。テーブルの用意が終ったら、調理場の手伝いに来てくれました。ありがたや、素晴らしい助っ人♪

スペインには揚げ物専用の家庭用電気調理器がありまして、スペインでは相当普通な家庭電気製品です(そのくらい頻繁に大量に揚げ物を食べるということ)。それを使ってじゃんじゃんクロケッタを揚げてくれました。

これがフレイドールと呼ばれる家庭用電気揚げ物器

ふっくら揚げあがりました♪
マヌーさんが上手に揚げてくれて、美味しそうなクロケッタが出来上がりました! お味も抜群。バルでもよくタパスで出てくるけど、やっぱり自家製の出来立ては美味しさが違いますねぇ♪♪

ルーシーの料理教室 その2 パプリカのオーブン焼

さて、お次に登場致しまするはパプリカのオイル浸を使った一品。スペインではよく真っ赤なパプリカのヘタと種を抜いてオイル浸けにしたものを瓶詰やら缶詰で売っています。私は使い方が良くわからなくてあまり食べないんですが、色々なお料理に使うみたいです。

さて、こちらも前回のチピローネスと同じく、パプリカの中に詰め物をしてソースをかけてオーブンに入れるという工程です。

まずは中身作り。自家製ベシャメルソースを作って、みじん切りの炒めた葱や、スモークサーモンを細かく切ったものを混ぜ合わせます。ベシャメルソースは私が到着したとき既にルーシーさんが作成済みだったので、どのように作ったのかお伝えできませんが、結構固めに作ってありました。私個人は牛乳が体質的に合わないため、まずオリーブオイルを使って小麦粉をいためたところに、スープなどで伸ばして作るベシャメルが好きです。

スモークサーモンを固めのベシャメルに混ぜる
中身が出来上がったら、オイル漬けのやわらかいピーマンの中に詰めていきます。ピーマンはツルツルしている上に、とーっても破れやすいです。楊枝で口を閉じますが、中身の分量調節がなかなか微妙。少ないと寂しいですし、多いと破れちゃうし。

口を閉じるのに悪戦苦闘

楊枝で口を閉じたら、小麦粉をはたいてオリーブオイルで焼きます。その傍ら、パプリカのオイル漬数個に生クリームを加えてハンドミキサーにかけ、ピンク色のソースを作っておきます。


ソースを作成中♪
全て焼き終わったら耐熱皿に移し、ソースをかけてオーブンに入れてしばらく焼くと出来上がり。


お味は美味しいですが、相当に濃ゆいです。。コレステロール等を気になさっている方には、あまりお勧めできないかも知れません(笑)

ルーシーの料理教室 その1 Chipirones

全然ブログには書いてませんでしたけど、実はこの夏結構色々なアクティビティーやってたんですね。その中でもルーシーに特別にお願いしたスペインのお袋の味教室は面白かったので、連載形式でいきたいと思います。

まず、ルーシーさんが誰かというのをお話しなくてはいけませんね。ルーシーさんは、私の旦那の姉の旦那さんのお母さんです。 ちょっとややこしいですかね(笑)。ルーシーさんは料理上手で有名。ルーシーさんが腕を振るうクリスマスのご飯のときなどは、集まった人はなるべく多く食べられるように、胃薬を飲んでから食事に挑む、という伝説があるほど。

今回は旦那の姉夫婦のアメリカの友人の両親がスペインへ遊びに来ていて、彼らのためにパーティーをするというので、その舞台裏にもぐりこませていただき、お手伝い兼見習いという感じで、お料理のレクチャーをしていただきました。

前振りがとっても長くなりましたが、早速本題に行きましょうね。ひとつだけ断っておきますが、近頃のスペイン料理は野菜の利用が少なく、とても脂っこいです。地中海料理は身体にいいんじゃなかったっけ? いや、もはやそんなものはスペインには存在しないかも、という程です。今や子供のメタボ腹は社会問題になっています。ですから、もしも掲載するお料理を参考にされる場合は、適宜お野菜を加えたり、油の量を調整することをお勧め致しま~す。

では一番目のお料理、スペインの小型のイカ、チピローネスの墨煮。

チピローネスを買ってきて内蔵と足を取り外し、洗って水気を取り除いておきます。足は細かく刻んで、みじん切りの葱類やニンニク、冷米などと一緒に炒めて、冷ましてイカの中に詰め込みます。入り口は楊枝で刺して閉じます。そしてオリーブオイルで焼きます。

イカのお腹に中身を詰めているところ


中身を詰め終わったイカちゃん

わりと大目のオリーブオイルで焼きます
さてイカを焼き終わりましたら、フライパンに残っている油は捨てずに、そこへイカの墨を入れます。買ってきたイカが新鮮で上手に墨が取れたならそれを、なければ売っている墨を買ってきて加えて炒めます。

墨を入れて混ぜ炒めているところ
この辺から記憶があやふやになってきたぞ。。。確か墨のフライパンにトマトピューレを足して、ソースにしたと思います。風味が良くなるように、パプリカも少々足したかも。味も適宜調整。

それが出来上がったら、耐熱皿にチピローネスとソースを入れてオーブンへ。味をしみこませます。


チピローネスはいつでも大人気。美味しいです♪
私がやるとしたら、中身に緑のピーマンやブラックオリーブなんかも細かく刻んで入れるかな?

つづく。

2010年9月15日水曜日

BioFach オーガニックExpo

ちょっと羨ましくなったので書きます。
9月21~23日までオーガニックExpoというのを東京ビッグサイトでやるそうです。いいなぁ。スペインでもこういうことやらないかしら。

BioFach Japan(ビオファ ジャパン) オーガニックEXPO 2010年9月21日-23日 東京ビッグサイトにて開催

詳しいことは上記バナーをクリックして見てくださいね。基本的には業界の展示会なので、平日にやるので行きにくいかもしれませんね。でも一般の方でも入場できると書いてありましたので、興味のある方は行かれてみると色々面白いものを発見できるかもしれません。

入場券のお申し込みは明日、9月17日の正午までですって! ここをクリックすると申し込みのできるページに行けます。

スペインはまだまだオーガニック後進国で、人々の意識が低い気がします。土地が肥沃で、基本的に野菜などが美味しく、安いからかな。でも実はオーガニック農産物などの生産量はヨーロッパで一番なんだそうです。そしてそのほとんどが輸出に回ってるらしい。。。(泣)

私の住むアルカラでは1軒、中心部にオーガニックショップがあって、引っ越してきた当初からお世話になっています。最近お客さんも増えてきて、扱う商品も増えてきて、嬉しい限り。 La Despensa Ecoasturというお店です。日本食材もいくつか扱っています。